■2006年:11月のテーマ■
「いじめ」について・・・・・Page2

※文部科学省の統計では、1999年以降「いじめ」による自殺者はゼロとなっていますが、このところ「いじめ」が原因と思われる自殺が相次ぎ、自殺予告のハガキが連続して届く異常な事態が続いています。

■質問4:
 上記質問(質問3)で「いじめ」を受けたことのある方だけにお伺いします。
いじめ」の解決にあたって、一番力になってくれたのは誰ですか?ひとつだけ選んでください。
いじめの解決に力になってくれたのは誰かグラフ
 
 この質問では、ちょっと予想外の結果がでました。どうやら「いじめ」の解決では、肉親や他人の力はあまり役に立たないようです。

 半数以上の方(55.4%)は「自分で解決した」を選んでいらっしゃいます。学校での出来事は、肉親に相談しにくいのでしょうか?「両親」や「兄弟」は、合計しても1割程度にしかなりません。

 自分以外の選択肢で、「いじめ」解決に一番力になってくれたのは「友人」(17.7%)でした。まさに、持つべきは「友」ですね。
 
 このグラフで残念と思うと同時に、教育の現場を反映しているのではないかと思われるのが、「先生」の0.8%と言う数字です。どうやら昔も今も、「いじめ」の現場にいるであろう「先生」は、助けにならないようです。「その他親族」と並び、選択肢中最低の数値でした。在学中は解決できずに、卒業まで待たなければならなかった不幸な方(「卒業まで解決されなかった」)は、意外に多く、9.2%いらっしゃいました。
 この集計結果だけで、多くを語ってしまうのは危険ですが、「いじめ」を受けて誰にも相談できず、1人で苦しんでいた方々の姿が浮かんできます。本来は、真っ先に伝えるべき「先生」や「両親」には言えない、言いたくない。
 改革案の中に「スクールカウンセラー、相談員の増強」が計画されているようですが、生徒と先生の信頼関係が無い中で設置されても、利用されずに役割を果たせないような気がします。

■質問5:
今回の教育基本法の改正で、「いじめ」問題が解決されるのか分かりませんが、学校や教育委員会に言いたいこと、或いは実際の経験からのアドバイスなどがありましたら、お書きください。(200文字以内)
●真剣に考えてくださった沢山のご意見・ご感想の数々、ありがとうございました。いろいろな立場、視点からの回答が集まりました。
最初は、「家庭教育」や「家庭の役割」「親」に関するご意見をご紹介します。
1.  わが子が小学校1年の時いじめを受け登校拒否をしたので毎朝引きずって学校へ連れて行きました。担任に相談した所いじめている子の名前を聞き、幸いすぐ対処してもらえ登校拒否もすぐなくなりました。何かあったら親に相談できる親子関係を常から作っておくことも大事なのではと思います。 50代・女性
2.  「いじめ」の問題の根本は家庭に有ると思います。そして、現場となる学校がクローズアップされるのではないのでしょうか。教育基本法が変わろうが、現場での対処や児童生徒の意識が大きく変わることは無いと思います。保護者が子供に対して家庭教育が行えるのかが「いじめ」問題の根本と考えます。 40代・男性
3.  学校に言いたいことよりも、家庭ではないでしょうか?愛情いっぱい受けて育った子供は、他人の痛みがわかる子になると思います。学校を責める前に、が反省すべきかもしれません。その親が子供に優しくなれないのは、祖父母の世代、そして社会へと問題はひろがるでしょうが・・ キリがありません。まず、が自分の子供を抱きしめ、命の愛おしさ大切さを伝えることからはじめたいです。  40代・女性
4.  今は家庭が家庭の役割を果たしていないために、いじめとか非行とか暴力とかが多感な青少年の時期に起こっていると思います。どの家庭も子供たちの健全な成長を願い子供と共に様々な体験を積んでいけば、今のような悲惨な状況を回避できると考えます。国の政策として教育基本法の改正よりも、各家庭で子供たちの健全な育成に繋がるような体験ができる政策を実施していくことが急務だと考えます。 50代・男性
5.  学校側の姿勢改善も必要だが、悪いのは<いじめを行う実行犯である!> その子を教育出来ないその子の親にこそ最大の責任がある。 40代・男性
6.  いじめは学校の中だけで起こる事ではなく、友人との遊びの中や塾などの校外生活に於いても起こり得る。責任を学校や教育委員会に一方的に押し付けるのは親の責任回避であり、子供とのコミュニケーション不足の現れである。家庭内でのコミュニケーションが充分に取れていれば、親として適切なアドバイスや解決方法を見つけられる筈。 50代・男性
7.  いじめは昔からありましたが、いじめられた子を助ける感覚が周囲に有った為、自殺を踏み止められていたのだと思います。先ず家庭です、社会情勢から共稼ぎの家庭が増加したため、子供達は家に帰っても相談する相手がいないのです、又帰宅した子供の何時もと違う変化が見抜けるのは一緒にいる親ではないでしょうか? だから親にも責任があります。次に先生です、昔は子どもの良さ悪さを見ぬく先生が沢山見えましたが、今はその様な先生は見えない様です、これはPTAが強くなり過ぎも有ります、熱血先生を育てていないのです。教育委員会は教育者に相応しい素質を持った先生を選ぶと共に、厳格さを与えて頂きたい。 70歳以上
男性
●次は、「マスコミ」報道に対する意見です。
1.  マスコミへ: 今の「いじめ」の報道は偏っている。あれでは「いじめ」に苦しむ生徒が自殺へ逃げる事を考えてしまう。「いじめ」は悪い事だが自殺はもっと悪い事を報道すべき。 50代・男性
2.  「いじめの対応」について学校の責任逃れ、校長の甘さ等々報じられているが、「いじめ」を認めることは簡単なこと。その後に犯人探しが必ず起こり、第二第三の自殺者が出ることわかりきっている。その対応もかねて進めているところにもどかしさがある。最近報道関係も気付いたようだが、マスコミがやっていること自体が「いじめ」である。この連鎖を生んだ責任はマスコミであることを忘れてはならない。 毎日毎日、同じアナウンサー、同じコメンテーター。然るに考え方も同じ。ここに現代社会がもつ、問題点であることに気付くべきである。社会全体での命の尊厳教育。道徳教育の徹底、社会的モラルの徹底を図るよき機会である。そこから今の荒廃よりの脱却があると考える。 60代・男性
3.  自殺する原因ではなく目的に焦点を当てると、「いじめられている現状をわかって欲しい」というものがある。報道が大きいと、『なら自分も自殺すれば同じように報道され、わかってもらえるのでは』という印象を与えてしまうのではないか。報道による”連鎖”が起こっている気がます。 40代・男性
4.  報道でいじめにあった側の取材が多いが、いじめている側の取材も取り上げるべきだと思う。なぜいじめるのか?等・・・解決の糸口が見つかればよいのだが・・ 50代・女性
●次は、本人又は家族が「いじめ」にあった方からの意見をご紹介します。一部しかご紹介できませんが、他の方からのご回答を拝見していると、昔の生徒さんの方がはるかに忍耐強かったような印象を受けました。
1.  娘に数年に渡るいじめがありました。親の私に言う事は恥ずかしい事と考えていた様です。後で考えると、きっかけは小学校5年の担任の発言でした。教師がいじめの原因を作っている場合も多いと思います。中学校では、汚い臭いと言われていつも一人だった様です。蹴られた時に初めて私に伝えました。学校にこの事を告げると、事態を把握していたにも関わらず、親が抗議して初めて動いた状態でした。面倒な事で仕事を増やしたく無いのです。13年経ち母となった今も心の傷となっており、人の前に出るのが怖いそうで心療内科にかかっています。憎いのは原因になった小学校の担任です。子供を人質に取られていると思わずドンドン学校に抗議すべきだと思います。  60代・女性
2.  私はいじめに遭った事がありませんが、次男がいじめに遭い大変悩みました。担任の先生は、話し合いなどをしてくださいましたが、そんなもので直るようなことではありませんでした。今回の一連のいじめ事件でも、被害者が自殺した後でも懲りずにいじめをしていたと言う記事を読んで本当にびっくりしました。 外からみていじめでないと判断するのは間違っていると思います。いじめに遭った当事者の気持ちが1番だと思います。本人がいじめだと思えば、それは完全なるいじめです。それはその時1回限りのことではなく、きっと繰り返されていることだと思うから。絶対にその時のことだけで大人や周りの人は判断してはいけないと思います。次男の時も繰り返し、やられましたし、彼の親友も同じ人から、いじめに遭い付属中へ進学する(国立付属学校です)のをあきらめ地元へ戻りました。この先の子供たちののことを考えると恐ろしいです。 50代・女性
3.  私は小学校時代に赤面恐怖症のため、いじめを受けましたが、私を評価してくれる友人や先生の存在が、ずいぶんと精神的な支えとなりました。現在も個々の先生方は大変に努力されているのだと思います。一部の不心得な先生のみで全体を判断してはならないと感じています。残念ながら、学校・教育委員会に対する非難、強制が懸念される教育基本法の改正で問題が解決するとは思いません。当面はメディア報道も含めて、冷静な議論と対応を心がけることが肝要かと思います。 50代・男性
4.  中1の息子が学校内で3人組から恐喝未遂傷害事件の被害にあった際のことです。民事上の損害請求を加害生徒側にするため、学校及び教育委員会へ連絡先の開示を求めたところ民事不介入を理由に拒絶されました。弁護士に相談したところ、それは真っ赤な嘘とわかり、弁護士見解を盾に再度交渉したところあっさり教えてくれました。学校は弱い者(被害者)の味方ではなく、法を知るものの味方だとよーく分かりました! 40代・男性
5.  いじめられていても、親には言えないものです。逆にかっこよく、とんちを言ってのけたように報告したことを、今でも覚えています。心配して声を掛けてくれた親に、嘘を言って悪かったという反省とともに・・。 いじめを許さない学級作りと、地域や家庭では大人の声賭けが必要である。心配してくれる人がいるということだけでも自殺防止になる。子供には、いじめに打ち勝つ強い心を育てることも必要ではないかと思う。 50代・男性
6.  養護施設(学園)の保母をしていた母と共に、施設に収容された学園の子供と一緒にお世話になりながら育ちました。学園内はもちろんのこと学校内でも、いじめが当たり前の生活でしたので、いじめにあう子供の側に共感することができます。SOSを発しようにも、いじめる側が防護策を講じたいじめをする。友人を多く持ち相談し合えるような生活を送ってほしい。 60代・男性
7.  やられたら2倍にして返す、これを実行しているとやられない。私はそう生きてきました。 50代・男性
 
次のページでは、いじめに関する具体的な対策案や非常に多かった「教育委員会」に対する意見を中心にご紹介します。

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