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 割り箸が起こす環境問題
 
※現在日本国内で消費される「割り箸」の数は、およそ260億膳。1960年当時の約6倍に当ります。94%が輸入品で、その内98%は中国製。過去ではインドネシアの、最近では中国の森林破壊に繋がりました。

質問1 割り箸を最も多く使うのは外食産業。特に和食系飲食店では、必須アイテム。飲食店で提供される箸は、割り箸が良いですか?割り箸でなくても構いませんか?

 
 
飲食店の箸は割り箸が良いですか?
 現在、日本のほとんどの飲食店で提供されている箸は、割り箸です。割り箸以外の箸を利用しているのは、一部の中国料理レストラン韓国料理レストランぐらいしか見当たりません。 最近では、ナイフやフォークを使う洋食レストランですら、箸で食べれることをアピールして割り箸を置くところが増えています。しかし、消費者は「割り箸」でなければ厭だと思っているのでしょうか?
 会員様では、飲食店て提供される「箸」が「絶対割り箸が良い」と考えていらっしゃる方は、僅か7.6%しかありませんでした。「割り箸の方が望ましい」と思っている方23.8%を合計しても、3割強にしかなりません。
 
 半数以上の方は「割り箸でなくても良い」(57.3%)と考えており、更にECOライフを意識してか「割り箸では無い方が望ましい」とまで考えていらっしゃる方が11.3%にのぼり、「絶対割り箸が良い」(7.6%)方を上回りました。このような割り箸を絶対視しない傾向は、資源保護環境問題ECO積極的な方が多いリゾートトラストの会員様を表す特徴と 考えられないこともないのですが、世間一般の方々にも広がりつつある大きな流れだと思われます。
 消費者の環境に対する意識変化を省みず、相変わらず「見た目の良さ」と「コスト」だけにこだわって、人体に有害な「漂白剤」や「防カビ剤」を使用したかもしれない輸入割り箸を提供し続ける割り箸業界や飲食関係者は、どうやら、早く考えを改める必要がありそうです。
 日本へ箸文化を伝えたと言われる隣国、韓国の箸は、ほとんどがステンレス製です。木が大きく育ち木材として利用できるようになるには長い期間が必要なので、現在のような森林伐採と焼却という割り箸の消費サイクルでは、いつかひずみが出て当然です。このひずみを拡大させて来たのは、大量消費になれきった消費者側の責任もあるでしょうが、それ以上に別の方向性を考えようとしなかった飲食業界行政側無政策の責任が大きいのではないでしょうか。
 

質問2 建築端材や間伐材を使い、森林保護には良いが高価な日本製割り箸。建材に向かない安い伐採原木を丸太で使い、大量生産される安価な中国製。 消費国日本がコストを優先した結果、森林破壊が進みました。日本人の「割り箸大量消費」は、現在のままで良いのでしょうか?選択肢の中から1つ選んでください。

 
 
「割り箸大量消費」は、このままで良いのでしょうか?
  現在の日本の「割り箸大量消費」を、「現状のままで問題なし」、「文化だから仕方がない」と肯定的に捉えた方は、それぞれ「3.2%」、「1.7%」と非常に少数の方のみでした。
 多かったのは、「消費を抑える対策が必要」(40.7%)や「割箸使用を制限すべき」29.9%)という意見で、会員様の主流は、「割り箸大量消費」に制限を加えたり、抑えたりするなどの対策が必要であると考えています。 消費抑制の意見の合計は70.6%にも上り、多くの方が、現在の日本の割り箸消費が行きすぎた状態であると感じていらっしゃるようです。

 消費を抑えたり制限したりするのではなく、森林破壊に繋がらない原材料にするという考え方をした方は、「高くても国産品利用へ」を選ばれました(21.5%)。現在「奈良県」などで細々と作られている国内産割り箸は、品質が良い木材を作るために間伐された木を材料として作られています。間伐材や端材は、建築材には使えない細い木や捨てるような材木なので、資源の有効利用であり森林保護に近いでしょう。
 しかし、現在日本の林業は、安い輸入材木に押されて儲からないため、間伐枝打ちなどの人手のかかる手入れが充分に行なわれていないそうです。手入れされない森林は、良い木が成長しないほか、売り頃の木々が伐採されずに放置されています。そこで、間伐材を使って作る日本製割り箸の消費が増えれば、森林保護ばかりか、林業のためにも役立つと言う意見が広がりを見せています。 
 

質問3 ※森林破壊、焼却によるCO2排出などの環境への影響を考え「マイ箸」を持つ人が僅かながら増えつつあります。「マイ箸持参」についてどう思いますか?選択肢の中から自分の気持ちに近いものを1つ選んでください。

 
 
「マイ箸持参」についてどう思いますか?
 割り箸の大量消費については、過去、様々な意見が出ています。森林破壊を防止しようとする人達は、現在日本で1年間に消費される割り箸の量が、標準的な2階建木造住宅に換算して、およそ 2万棟分にあたるとして 割り箸の使用を止めて「マイ箸」に替えましょうと提案しています。
●お箸を持ち歩く人のためのマイ箸ネットワーク「マイ箸クラブ」。→ 詳細は、こちら

 日本で使われる割り箸のほとんどを生産している中国は、国土が日本より広いとは言え、森林比率が約10%〜17%程度しかありません。割り箸の何割かは竹製ですが、今まで森林保護に積極的でなかった中国では、森林破壊が進み、中国の林業はあと3〜4年で必ず崩壊すると言われています。森林の減少と政府の森林保護命令もあって、木材が不足し始めた中国は、今やロシアから木材を輸入せざるを得ないところまで来ています。

 しかし割り箸を肯定する方々は、割り箸は木材消費量全体から比べれば、ほんの微々たる量に過ぎないと反論します。そして「マイ箸」を作るために高級な木材が使われ、耐久性を高めるための有機溶剤や塗料の使用、箸を洗うための合成洗剤が使われる方が、余程、環境汚染を引き起こすと反論します。
 確かに、エタノールの原料となるトウモロコシを作るために大規模な森林破壊をしているブラジルなどの例や、紙パルプの材料にするために使われる木材の量に比べれば、割り箸に使う森林伐採は少ないかも知れません。しかし、割り箸の生産が、中国や過去のインドネシアなどの森林破壊を進めたのは、紛れもない事実です。中国の森林が減って困るのは、中国だけでしょうか。現在のような割り箸の大量輸入に、問題がないとは言えません。
 また、反論に必ずと言って良いほど出される合成洗剤による水の汚染は、合成洗剤の問題であって、割り箸以外の箸が引き起こす環境汚染とは全く別問題です。洗剤で洗う食器は、箸だけではなくほとんどの食器に当てはまりますから、合成洗剤の使用を問題視するのであれば、他のすべての食器を対象とした議論でなくてはならないでしょう。お茶碗を洗うのは環境汚染ではなくて、箸を洗うのだけが環境汚染に繋がるというのは、おかしな話ですから。
 箸を洗って使えば、水の消費が増えてマイナスとなるという意見もあります。食洗機で洗う食器の中に、例えば、箸を10膳入れた場合と入れなかった場合では、どの位使う水の量が増えるでしょうか?洗浄のために増える水の量。一方では、箸をゴミとして回収し焼却する必要はなくなります。地球の環境を考えるとき、会員様はどちらが良いと考えるでしょうか。
●参考サイト:環境三四郎 (割り箸から見た環境問題2006に詳しい分析が乗っています。)

 まずは、「マイ箸」を「すでに実践している」会員様(5.8%)を、褒め、尊敬すべきではないかと思います。実践者は、全体としては少数ですが、女性の方の比率がやや高く、他の質問を含めてECOに関する関心は女性の方が高いと感じられます。年齢別では50代が「マイ箸」を実践している人の半数を占め、突出しています。
 その行動に共感し、「見習いたいと思う」会員様は、58.7%もいらっしゃいました。やはり現状のままの割り箸消費では良くないと感じていらっしゃる方が、多いようです。
 しかし、見習いたいと思っても、実際にできる人は少ないことでしょう。最初から「自分にはできない」を選んだ方が11.6%いらっしゃいました。「やる必要がないと思う」を選んだ方は、2.3%と少数でした。
 

質問4 ※森林保護や国内林業の活性化のために、国産の建築端材や間伐材を材料とする割り箸を使用する企業があります。 コンビニの「ミニストップ」では、2006年度より奈良県吉野産の間伐材を使用した割り箸を「5円の木づかい」として1本5円で有料化。 このような割り箸の有料化についてどう思いますか?選択肢から1つだけお選びください。

 
 
割り箸の有料化についてどう思いますか?
 森林保護のもうひとつのアプローチとして、原材料を森林破壊には繋がらないものにするという考えがあります。木材を伐採する生産ではなく、建築端材や間伐材を材料とする生産にするものです。日本製の割り箸が以前から間伐材や余剰材などの建築には使われない材料を利用するには、もともと高い木材費用を安くするために取られていた方法です。しかし、安くても形が不ぞろいの木材は、製造を機械化することが難しく手作業が増えるため、加工にコストがかかってしまい、機械化が進み人件費が安い中国製に負けてしまった経緯があります。
 現在、森林保護の立場から再び、間伐材や余剰材を活用した日本製割り箸が注目を浴びていますが、コストが高いため、導入をする企業の数は、まだ多くありません。森林保護に熱心な企業「ミニストップ」では、「5円の木づかい」として有料化した日本製の割り箸を提供しています。また、このコストを吸収するために企業の広告を載せた「アドバシ」(広告:英語のアドバタイズメントが付いている箸)の活動も行っています。
 アンケートでは、「ミニストップ」のような企業の取り組みに、「趣旨に賛同し協力したい」方が53.5%と半数を超えました。また「他の企業もやるべきだ」(27.0%)が2番目に多く、活動を認める方々が8割を占めました。
 
 次のページでは、質問5の集計結果と質問6に届いた皆さんの意見をご紹介します。